今月の主題 ズバリ! 見えてくる不整脈
不整脈診断 ここでつまずく
Brugada症候群が多すぎる
西崎 光弘
1
1横浜南共済病院循環器内科
pp.61-65
発行日 2010年1月10日
Published Date 2010/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104268
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ポイント
★Brugada症候群は特徴的な心電図異常を示し,心室細動により突然死をきたす疾患として知られている.
★診断上,重要な心電図所見はV1~V3誘導のcoved型および saddleback型ST上昇であり,type 1, 2, 3に分類されている.
★type 1(coved型,J点≧0.2mV)の心電図に加え,症状および家族歴などについて評価することで,本疾患は診断される.
★予後を規定する重要な指標は,症候性および自然発生のtype 1心電図とされている.
★本邦におけるICD治療の適応は,coved型心電図に加え,症状,家族歴,VF誘発性の3指標に基づいて決定されている.
★Brugada型心電図を示す例は健診でしばしば遭遇するが,精査および治療を要する場合は専門医へ紹介すべきである.
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