特集 End-of-life
8.終末期医療と医療経済―医療費の実態と今後の対応方法
池上 直己
1
IKEGAMI, Naoki
1
1慶應義塾大学医学部 医療政策・管理学教室
pp.73-78
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100384
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「終末期医療」の経済分析を行う前に,「終末期」の医療費が全体のなかで大きな割合を占めている,高齢化によって国民が医療費を負担できなくなっている,公的な医療保険で給付できなくなったら患者に負担してもらうことで解決ができる,という3つの誤解を正したい。そのうえで,死に至るプロセスより「終末期」を3つのタイプに分け,それぞれにおけるICU利用の適切性を検証する。次に,患者の意向を終末期医療に反映させるうえでの事前指示の重要性を指摘する。最後に,経済分析の手法とその課題を提示する。
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