特集 急性心不全
2.急性心不全の疫学と予後予測
平岡 栄治
1
Eiji HIRAOKA
1
1神戸大学医学部附属病院 総合内科
pp.645-652
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100338
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米国では毎年,AHA*1がCDC*2やNIH*3と協力し,心不全を含む心疾患の統計調査を行っている1)。2010年に発表されたデータによると,580万人の心不全患者(20歳以上)が存在し,67万人が毎年新たに心不全と診断され,28万人が心不全によって死亡している1)。2006年には急性心不全による入院患者は約110万人にのぼり,1979年の37万人と比較して,著しく増加していることがわかる1)。心不全による入院に関連する医療費は209億ドル(約2兆円)であり,心不全治療総額の約60%を占め1),大きな経済的負担となっている。
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