特集 CRRT
【コラム】造影剤とRRT
河原崎 宏雄
1
,
花房 規男
1
Hiroo KAWARAZAKI
1
,
Norio HANABUSA
1
1東京大学医学部附属病院 腎臓内分泌内科
pp.411-415
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100302
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近年,急性腎不全の概念が見直され,急性腎傷害(AKI)という概念が提唱されている。AKIでは,従来注目されることが少なかったごく軽度の障害も重要であることが明らかになっている。一方,現在の医療においては,心臓カテーテル検査,造影CT検査など,造影剤を使用した画像診断はなくてはならない検査である。慢性腎不全(CKD)の概念の広まりから,造影検査を要する患者の多くがCKDであることが認識されるようになり,CKD患者の造影検査によるリスクなども意識されるようになってきている。本稿では,造影剤腎症contrast-induced nephropathy(CIN)およびその対策,さらには浸透圧物質としての生体への影響について述べ,CIN予防のための腎代替療法(RRT)の役割について解説したい。
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