特集 栄養療法
【コラム】重症病態の栄養療法におけるNPC/Nの意義―NPC/Nにエビデンスはあるのか?
雨海 照祥
1
Teruyoshi AMAGAI
1
1武庫川女子大学 生活環境学部 食物栄養学科
pp.434-443
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100066
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
NPC/Nは,摂取タンパク量に対して非タンパク性エネルギー基質(炭水化物,脂肪)がどの程度含まれているかを示しており,摂取されたタンパクが,身体の構成成分である血漿タンパクや構造タンパクに適切に同化されるかを示す指標である。しかし,重症病態という,エネルギー代謝,基質代謝のいずれもが平常時とは大きく異なる病態下で,NPC/Nが有用であるかは,残念ながら科学的に検証されないままであった。そこで,本稿では,重症患者において,NPC/Nを用いて栄養療法の計画を立てる意義があるかを自験例を含めたエビデンスに基づいて明らかにし,生理学的な観点よりその是非の検証を試みた。
Copyright © 2011, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.