特集 モニター
回答3:全身状態が改善するまで,厳密な循環・呼吸管理でしのぐ
大野 博司
1
Hiroshi OHNO
1
1洛和会音羽病院ICU/CCU,感染症科,腎臓内科,総合診療科
pp.318-320
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100051
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■経過観察1
Surviving Sepsis Campaign 20081)によると,敗血症および重症敗血症,敗血症性ショックでは,
①敗血症の病態時期に合わせた厳密な循環・呼吸管理
②適切な抗菌薬投与
③感染源コントロール
が治療の大きな柱となる。
このケースでは,②すなわち,腸内細菌科である好気性グラム陰性菌,嫌気性グラム陰性菌を広域にカバーする抗菌薬の選択〔メロペネム(ないしピペラシリン/タゾバクタムないしアンピシリン/スルバクタム+アズトレオナム)±ゲンタマイシン(ないしアミカシン)などが第一選択となる〕と十分量と適切な投与間隔で迅速に投与すること2),③すなわち,消化管穿孔であり腸管切除・ストーマ造設を迅速に行い,全身状態が改善するまでの間を厳密な循環・呼吸管理でしのぐ,という流れで治療を行う。
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