徹底分析シリーズ 脊髄くも膜下麻酔さいこう
等比重ブピバカインを使いこなす—等比重と高比重の使い分け
萩平 哲
1
Satoshi HAGIHIRA
1
1関西医科大学 麻酔科学講座
pp.1064-1068
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203088
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【さいこうのポイント】
●「等比重」という名称であるが,実際には体温での薬液密度は髄液密度より小さくなるため,側臥位では上側のみの片側に効かすことができる。
●等比重ブピバカインは効果発現が高比重ブピバカインよりも緩徐であるため,血圧低下も緩徐であるうえ,側臥位手術では片側のみの効果だとさらに血圧低下は軽微になり,低心機能患者などでも適用しやすい。
●等比重は効果発現が遅く,麻酔高も上がりにくいが,下肢や会陰に関しては持続時間が長いため,この部位に対しては数時間の手術でも脊髄くも膜下麻酔(以下,脊麻)で対応可能である。
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