検査ファイル
尿比重
藤方 理恵
1
,
柿原 良俊
1
1愛媛県立中央病院検査部
pp.1116
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901356
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はじめに
尿比重は尿中に含まれる溶質の質量(濃度)を表している.溶質に含まれる粒子の数(モル数)に比例する尿浸透圧とともに腎臓の重要な機能である尿の濃縮,希釈能を知るうえで重要であるが,水および電解質代謝の異常を告げる情報としても有用である.
尿中主要溶質成分は食塩(10〜15g/日)と尿素(15〜30g/日)であり,尿比重は主としてこの2成分により支配される.また抗利尿ホルモン(antidiuretic hormone;ADH)の分泌に影響を与える寒冷,体位,情緒などの諸因子によっても影響される1).
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