技術講座 一般
比重の測定
相賀 静子
1
1国立東京第一病院研究検査科
pp.70-71
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200229
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われわれ人間のからだはほとんどが水で,全構成成分の約70-75%は水分であると考えてよい.そして,体液には血液をはじめ消化液から尿に至るまで各種各様の組成をもつものが含まれており,この体液はそれぞれその組成がある範囲内で変動はするがほぼ一定しているものである.さらにこの組成の変動が正常範囲内での変動なのか,病気によるものかを知るために多数の臨床検査があるといってもまちがいではない.すなわち,比重の測定はその一手段として非常によく使われる方法なのである.
比重とは読んで字のごとく,重さの比であり,等容積の標準物質(4℃の水が使われる)の質量との比である.この比重の測定はきわめて簡単で,臨床検査としては数少ない物性(物理学的性状)の検査のひとつで,臨床検査として次のような点で測定上の技術や方法に制約を受けている.
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