技術講座 一般
尿比重測定法
今井 宣子
1
1大阪大学病院中央臨床検査部
pp.1365-1368
発行日 1986年12月1日
Published Date 1986/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203935
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
尿比重は尿浸透圧とともに尿中総溶質量(尿中総固体量)の指標として測定される.具体的には腎髄質機能,すなわち腎の濃縮能,希釈能を知ることを目的とする.尿中総溶質量を直接測定するには尿の水分を蒸発させ,残った固形量を秤量すればよいが,実用的でなく,これに代わって比重や浸透圧が測定される.
尿比重測定法は表1に示したように,大別して六つの方法がある.重量法と浮秤法は,ルーチン法としては今日ほとんど用いられていない.液滴落下法と超音波法は特殊な装置に限られている.したがって,ここでは最も使用頻度の高い屈折率法と,dip and read方式による試験紙法とについて解説する.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.