徹底分析シリーズ MICS麻酔デビューに向けて—低侵襲僧帽弁手術を低侵襲で終わらせよう!
MICSにおけるモニタリング—術野が直接見えないからこそ,しっかりとしたモニタリングを
栗林 淳也
1
,
溝部 圭輔
1
Junya KURIBAYASHI
1
,
Keisuke MIZOBE
1
1小倉記念病院 麻酔科・集中治療部
pp.874-879
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203034
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モニタリングとは「monitor」という動詞から派生した言葉である。「monitor」の意味をオンライン版ロングマン現代英英辞典で調べると“to carefully watch and check a situation in order to see how it changes over a period of time”と表示される。つまり,時間経過とともに状況がどのように変化するのか注意深く観察するという意味であり,定義づけできる。しかし,医療現場,特に心臓麻酔の領域においては,それだけでは不十分であり,観察した結果に対する評価と意思決定が重要となる。
本稿では,モニタリングにおける基礎的事項を再確認し,低侵襲心臓手術minimally invasive cardiac surgery(MICS)の中でも片肺換気を要する体外循環下での僧帽弁形成術mitral valve plasty(MVP)に主に焦点を当て,モニタリングの特殊性とその実際について述べる。
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