連載 快人快説
費用効果分析研究を読んでみませんか? 後編—費用の測定のキホンって?効果と費用をどのように比較するの?
小原 崇一郎
1
Soichiro OBARA
1
1帝京大学大学院 公衆衛生学研究科
pp.791-801
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203008
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はじめに
たまの休みに家族でランチ,今日は中華料理。「お手頃」価格のフランチャイズ店は電車で10分…でも,いまなら5%割引クーポンが使えてさらにお得。いやいや,たまにはミシュランの一つ星店にでも行ってみたい。こちらは徒歩圏内,でもランチセットでさえ「いい」お値段。ランチそのものの価格だけで考えれば,ミシュランの一つ星店のほうが高いけど,交通費やクーポン割引分もひっくるめてランチの費用と考えると,どうでしょう?
ランチでどこまでを費用と考えるのかというように,医療・介護の費用効果分析でもどこまでを費用と考えるのでしょうか? 「費用効果分析研究を読んでみませんか?」の後編では,いよいよ費用効果分析の費用面,すなわち費用対効果の比較,命や健康における費用対効果の閾値についてです。
前編に引き続き,医療・介護の「コスパ」(費用対効果)について,専攻医・夏先生,指導医・雪上(すのお)先生と一緒に考えてみましょう。
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