徹底分析シリーズ はじめよう! 術後疼痛管理チーム—ウチのやり方
巻頭言
鈴木 昭広
1
1自治医科大学附属病院 麻酔科/周術期センター
pp.967
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202673
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診療報酬加算の追い風を受け,現在,術後疼痛管理チームが続々と生まれている。すでに活動していた老舗チームはもちろん,エネルギッシュな理想を掲げて新たに旗揚げしたチームもある。チーム医療推進の観点からこの活動は,コアメンバーが音頭を取るとしても,現実には多くの医療従事者の協力が必要で,実際の運用は施設ごとに多種多様である。これがベストだ,と思える「かたち」を求め,各チームが試行錯誤を繰り返している頃だろう。そこで今回の徹底分析シリーズでは,全国からなるべく幅広いやり方を取り上げ,相互理解を深め,新規参入者にもヒントとなるよう試みた。新山先生にはできたてほやほや,結成の苦労話について,榊原先生にはチームの中心となる患者教育の重要性,谷口先生には主治医とのマニュアル・契約にもとづきチームが即座に介入できるスキルミックス型の運用について,近藤先生には評価・診断・介入判断が最も迅速化できる医師主導型,吉田先生には患者の一番近くにいる病棟看護師が自立運用する方式,中澤先生にはパスを中心にオーダー変更で柔軟に対応するやり方,そして山下先生には特定看護師による周術期の患者管理の一環で,術後疼痛管理までどう関わることができるのかの実例を示していただいた。ダウンロードリンクも多数ある。本特集でアイデアを得て術後疼痛管理のチーム活動がさらに加速されていくことに期待したい。
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