徹底分析シリーズ 麻酔における臓器障害への対策 ②—研究から学ぶ臓器保護
麻酔における心血管系の保護—KATPチャネルとCa2+緩衝系を中心に
松田 直之
1
Naoyuki MATSUDA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
pp.772-776
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202310
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麻酔における心血管系の保護というと,術中であれば急性心筋梗塞にならないようにするとか,血圧が低下し過ぎないようにするとか,出血性ショックで死亡しないようにするなどを考えるだろう。もちろんこれらはとても重要であるが,心血管系の保護として考えるとよい内容が別にある。それは,心血管系の細胞機能の維持である。これは,免疫・膠原病や循環器領域や糖尿病内科など,そして救急や麻酔の通常診療において,その患者の長期予後に関係するかもしれない。
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