徹底分析シリーズ 知っておきたいがん治療
免疫療法の概要と有害事象について—免疫チェックポイント阻害薬って何?
船坂 知華子
1
,
向原 徹
1
Chikako FUNASAKA
1
,
Toru MUKOHARA
1
1国立がん研究センター東病院 腫瘍内科
pp.46-54
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202157
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免疫療法はがん治療の5本の柱(手術療法,放射線療法,細胞障害性抗がん薬療法,分子標的薬療法,免疫療法)の一つとして1990年代から登場し始めた1)。その中でも免疫チェックポイント阻害薬immune checkpoint inhibitor(ICI)は2010年代に臨床応用され,さまざまながん種でこれまでにない治療効果をもたらしている。一方で,従来のがん治療では認められないような,正常臓器に対する過剰な免疫応答に起因する免疫関連有害事象immune-related adverse events(irAE)があり,適切にマネジメントすることが求められる。
本稿ではICIの概要および有害事象について,周術期に影響し得ることを中心に概説する。
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