- 有料閲覧
- 文献概要
東京から新幹線で50分,高崎駅到着前に左に見えてくる白衣大観音と,日本一の生産量を誇る縁起だるまが当地のシンボルです(写真1は,観音山頂駐車場に残る観音様の足跡です)。高崎市の特徴を列挙すると,①関東平野の最北端に位置し,信越との交通の要衝である,②市街地は災害が少なく,冬はからっ風,夏は雷が風物詩(近年減少気味だが),③市民オーケストラから発展した群馬交響楽団の本拠地であり,文化活動も活発,④高崎アリーナが完成し,世界的レベルの大会が行われる(内村航平選手の鉄棒の演技には感動しました),などなど。そして名物は有名になりつつあるラスク(?),全県的には小麦粉産地代表の焼きまんじゅう,お切込み(煮込みうどん)などが挙がりますが,高崎独自といえる際立つものがありませんでした。ここで登場するのが,パスタ店が多い街・高崎の「キングオブパスタ」です。これは小麦粉食文化の継承と繁栄を目的に毎年11月に開催されるお祭りで,コロナ禍前は広場に多くの人々が集結し料理の腕を競っていました。残念ながら今年も参加各店を回り投票するスタンプラリー方式での開催ですが,高崎の名物はパスタで決定ですね。次に高崎の観光名所としては,上毛三山の一つ榛名山(湖)があり,地元の小中学生には林間学校などでなじみ深く,年間を通じて楽しめます(写真2)。これからは紅葉の季節,カーナビの目的地を榛名山(湖)に,経由地を川魚・田舎料理専門の『魚籠屋』(高崎市榛名山町360)にセットし,ここで昼食をどうぞ。テレビで何度も紹介されているようですが,魚籠屋の先の榛名神社とともに体験の価値があります。榛名山(湖)までは高崎インターチェンジから一般道30km余りの道程で,湖畔ではプチリゾート気分を味わえるおすすめコースです。結びに,筆者は麻酔科医として約20年を過ごしていましたが,先代の急逝に伴い止むなく当院を引き継ぐことになりました。外来病棟においてリハビリテーション科と連携し,治療後の患者の笑顔を目標と糧に痛みの治療を担当しています。内科では,心臓や脳血管障害後,癌などの重症患者の療養管理を行っています。当院は療養型病院であり重症患者は看取ることになりますが,延命ではなく援命を主眼に,今後も治療は積極的に継続していく所存です。そのほか水曜日午後は前任地で,木曜日は地元の基幹病院である高崎総合医療センターで麻酔科医に戻ります。高崎総合医療センターの常勤麻酔科医は,近隣医療圏の手術麻酔を一手に引き受けられているので激務続きです。筆者は少しでも助力になるように心がけていますが,若い世代とも触れ合えて麻酔科の風を感じられる貴重な機会です。できれば麻酔科業務で着地を決めたかったと思いつつ,コロナ禍収束を強く願いながら悪戦苦闘の毎日です。
Copyright © 2021, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.