根をおろす医師会活動
群馬県・高崎市医師会
箕輪 真一
pp.124
発行日 1972年2月15日
Published Date 1972/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204428
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高崎市は人口20万.北関東の交通要所の商業都市で,最近は市郊外に工業化が進み,人口密度はドーナツ化の現象を示しはじめている.医療機関は病院21,診療所160,当医師会員228名である.
当医師会の地域保健活動は,昭和22年新生医師会が誕生したとき,引揚者の救護について会員から話題が出され,高崎駅構内に出張救護班が出動することになったのが発端である.その後時代の変遷とともに,会員の中から幾多の地域社会の保健問題が提起され,それらに対応する組織活動が積まれていった.たとえば,農村出身の核家族の若妻の指導から始った母子保健指導,非行少年の補導に端を発した純血教育,交通事故急増に対応するたあの学校安全教育や交通災害救助訓練,工業化に伴う公害対策等々である.何れも地域ニードに対応するための素直な地域活動がなされて今日に至った.つまり当医師会の地域保健活動の特徴は,意識的な重点対策ではなくて,"ソツのない地域ニードに即応した常時活動"であるといえよう.これが日本医師会に認められ,本年秋,最高優功賞をうけた.以下,当医師会が現在行なっている主な活動を紹介しよう.
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