こどものことをもっと知ろう 第25回
こどもの髄膜炎
庄司 健介
1
Kensuke SHOJI
1
1国立成育医療研究センター 生体防御系内科部感染症科
pp.466-469
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201971
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若手麻酔科医:赤ちゃんはヒブワクチンとか肺炎球菌ワクチンとかたくさんの予防接種を受けてますけど,こどもの髄膜炎っていまだにあるんですか?
小児科医:まだありますよ。ただし,小児の細菌性髄膜炎の主要な原因菌であるHibに対するワクチンの予防接種が普及したので,Hib髄膜炎はほぼ消滅しています。
若手麻酔科医:予防接種の普及が小児の細菌性髄膜炎の疫学を大きく変えたのですね。
小児科医:日本のワクチンスケジュールが先進諸国に引けを取らないようになったのは,ここ数年のことです*1。ここまでには多くの関係者の尽力がありました。
若手麻酔科医:へぇ〜,そうだったんですか。では,ほかの髄膜炎もいずれなくなるのでしょうか?
小児科医:そう簡単でもありません。では,細菌性髄膜炎について説明していきましょう。
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