疾患と検査値の推移
髄膜炎
石和田 稔彦
1
1千葉大学真菌医学研究センター感染症制御分野
pp.452-459
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208660
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Point
●ワクチンの普及により小児の細菌性髄膜炎は激減したが,全身状態不良の小児の診療においては,必ず本症を念頭に置く必要がある.
●髄液一般検査では,好中球優位の髄液細胞数増加と髄液蛋白の増加,髄液糖/血糖比の低下が認められる.
●急性期には,播種性血管内凝固(DIC)や抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)を伴うことも多く,検査値から推測し,適切に対応する.
●髄液細胞数や末梢血白血球数,C反応性蛋白(CRP)値は,正常化までに時間を要するため,抗菌薬治療効果の判定は,髄液培養,血液培養からの原因菌陰性化を優先する.
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