今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順
神経疾患
髄膜炎
矢沢 正信
1
1富士見高原病院・神経内科
pp.648-650
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901460
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近年,衛生環境と健康管理の向上に伴って,細菌性の化膿性髄膜炎で発症してくる症例を診ることはまれになった.一方,悪性腫瘍,慢性の消耗性疾患または免疫不全などを基礎に有するcompromised hostの増加に伴い,従来は頻度の少なかった弱毒菌や多剤耐性菌などによる細菌性髄膜炎が多く経験されるようになってきている.しかし,重篤な合併症を伴い,適切な初期治療によりその予後が大きく左右される点から,本症がエマージェンシーを要する神経疾患であることには変わりはない.本稿では,細菌性および無菌性の急性髄膜炎に対する診断と治療の手順につき,実地臨床場面に即してリアルタイムに述べる.
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