症例カンファレンス
高用量オピオイド使用患者の人工骨頭置換術
山田 直人
1
,
高薄 敏史
2
,
山口 重樹
2
,
畠山 登
3
,
影本 容子
4
Toshifumi TAKASUSUKI
2
,
Shigeki YAMAGUCHI
2
,
Noboru HATAKEYAMA
3
,
Yoko KAGEMOTO
4
1岩手医科大学 麻酔学講座
2獨協医科大学 麻酔科学講座
3愛知医科大学医学部 麻酔科学講座
4Massachusetts General Hospital, Department of Anesthesia, Critical Care and Pain Medicine
pp.343-360
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201946
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癌性痛および慢性痛は,われわれ麻酔科医も出会う普遍的な問題の一つである。近年,鎮痛薬の種類が増えてきており,患者,医療者ともにその恩恵にあずかることが多い反面,有害事象に悩まされる場面も少なくない。その中でも,オピオイド製剤は薬物療法における鎮痛の主体となり,頼もしい存在だが,不適正な使用により患者の生命および人生に悪影響を及ぼし得る。麻酔科医は,周術期のオピオイド使用と癌性痛・慢性痛でのオピオイド使用の違いや代替方法について知る必要があるだろう。
今回の症例カンファレンスは,多量オピオイド使用中の患者の麻酔方法,末期癌患者の鎮痛,および医療用麻薬の適正使用について読者に考えていただく機会としたい。
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