快人快説
—麻酔メカニズム研究シリーズ⑥—Na+,K+-ATPaseと全身麻酔薬:全身麻酔薬の作用機構に近づくために試みたこと
長谷 由理
1
Yuri HASE
1
1北海道大学大学院歯学研究院 口腔病態学分野 歯科麻酔学教室
pp.81-88
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201883
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はじめに
大学院生のとき,薬理学教室でNa+,K+-ATPase*1に対するプロポフォールの作用を研究したのがきっかけで,大学院修了後も麻酔薬の作用機構の研究を続けている。薬理学教室では,全身麻酔薬の作用の場は生体膜であり,脂質への作用の結果,各種タンパク質の機能が変化するという仮説のもとに,Na+,K+-ATPaseに対する全身麻酔薬の作用を研究していた。本稿では,Na+,K+-ATPase以外にも幅を広げ,臨床の傍ら細く長く続けてきた研究の内容を紹介する。
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