徹底分析シリーズ 末梢ルートトラブル—点滴漏れと薬剤性静脈炎
末梢から入れる循環作動薬の扱い—末梢からの循環作動薬投与…安全ですか?
鈴木 真純
1
,
釜田 峰都
1
Masumi SUZUKI
1
,
Mineto KAMATA
1
1埼玉医科大学国際医療センター 麻酔科
pp.46-49
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201875
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末梢静脈路からの循環作動薬投与と血管外漏出について,一般的には以下のように考えられているのではないだろうか?
①エフェドリンやフェニレフリン(単回または持続投与)は基本的に末梢静脈路から投与し,おそらく少量の漏れは問題ない
②ドパミンやドブタミンはプレフィルドシリンジと同程度の希釈であれば末梢から投与しても問題ない
③ノルアドレナリン(単回投与,持続投与)は血管外に漏れたら組織障害が起こりそうなので末梢静脈路からの投与は避けたいが,必要時にはある程度希釈したうえで,信頼できる末梢静脈路からの投与であれば問題ない
④アドレナリンが必要な場合は蘇生時やそれに近い状況であり,末梢静脈路からの投与はやむを得ない
筆者らも以上のように考えていたが,改めて“点滴が漏れた”という観点から末梢静脈路からの循環作動薬投与について考えてみる。
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