快人快説
D&I研究:EBMの次の一手
島津 太一
1
Taichi SHIMAZU
1
1国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究部
pp.479-486
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201386
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公衆衛生,医療の領域で関心が高まっているのが「D&I研究」である。dissemination and implementation researchのことで,「普及と実装研究」と訳される。エビデンスを効果的,効率的に日常の保健医療活動に取り入れることができるか,という問いに答えるための研究である。
保健医療の分野では,evidence-based medicine(EBM)の考え方が浸透し,ランダム化比較試験(RCT)を代表とする研究知見の蓄積により,何を(what)すればよいかが診療ガイドラインなどで示されるようになった。しかし,その多くのエビデンスにもとづく介入が,日常の診療に十分に活用されているとは言えない。そこで,D&I研究の出番である。
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