徹底分析シリーズ マスク換気から始める気道管理
小児のマスク換気—成長に合わせてポジショニングを工夫する
遠山 悟史
1
Satoshi TOYAMA
1
1国立成育医療研究センター 麻酔科
pp.356-359
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201356
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気道は,気道を開通させる力と閉塞させる力のバランスにより成り立っているが,麻酔や鎮静といった状況下では気道を閉塞させる力のほうが強くなる1)。そのため,特に気管挿管による確実な気道確保がされる前の麻酔導入時の気道管理において最も重要なことは,マスク換気ができるのか,あるいはできているのか,である。これは,対象が小児でも成人でも変わりない。しかし,小児に慣れていない麻酔科医によるマスク換気では,患児のお腹が大きく膨れ上がりやすく,換気が不十分なためにしばしば低酸素血症に陥ってしまう。
本稿では,小児のマスク換気をうまく行うための基本事項を整理する。
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