徹底分析シリーズ 術前内服薬はそれでいいのか?—止めてはいけない理由,続けてはいけない理由を知る
周術期における降圧薬と脂質異常症治療薬—なぜ,循環器医はこの薬品を用いるのか
伊藤 賀敏
1,2
Noritoshi ITO
1,2
1石心会川崎幸病院 心臓病センター循環器内科
2石心会川崎幸病院 救急・総合診療部
pp.662-669
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201147
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2010年国民健康・栄養調査によると,30歳以上の日本人男性の60%,女性の45%が高血圧とされている。また,厚生労働省の「平成26年患者調査の概況」では,脂質異常症の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は,206万2000人と報告されている。術前に降圧薬や脂質異常症治療薬の継続・休止・新規開始について麻酔科医から循環器医に相談があることも多い。
本稿では,大規模臨床試験と各種ガイドラインを参考に,筆者の臨床経験にも触れつつ「なぜ循環器医がこの薬品を用いるのか」と「周術期の注意点」を中心に述べる。
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