増刊号 臨床検査スターターズガイド
1章 スターターズ必修! 検査業務の基礎知識
有害薬品の取り扱い
眞鍋 明広
1
1福山市民病院診療部臨床検査科
pp.356-357
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201153
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有害物質が体内へ侵入する大部分は“呼吸器”と“皮膚”からであり,それを防ぐためには,“良好な空気環境”が第一です.有機溶剤は一般的に可燃性,脂溶性,揮発性があり,空気より重くなります.
労働現場で取り扱われている化学物質は約6万種類あり,毎年,約1,200物質が新規届け出されています.健康被害を防ぐには,使用化学物質の特定と危険性などの把握が必要です.はじめに,職場で取り扱っている化学物質のリストを作成し,最新の法規を反映した安全データシート(safety data sheet:SDS)を入手します.次にSDSを用いて,更新日,危険有害性の要約,応急処置,人体に及ぼす影響,適用法令などを確認します.特に労働者の健康障害予防を目的とした,1.労働安全衛生法 1)有機溶剤中毒予防規則(有機則) 2)特定化学物質障害予防規則(特化則),2.化学物質審査規制法,3.毒物および劇物取締法,および4.女性労働基準規則(女性則)を理解・順守することが重要であり,管理職は資格を有することが望まれます.
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