徹底分析シリーズ 日本版 敗血症診療ガイドライン2016—診療ガイドラインをどのように臨床に用いるか
総論1:作成工程を踏まえた使い方—推奨の強さの違いは,本来画一的ではなく連続的である
江木 盛時
1
Moritoki EGI
1
1神戸大学医学部附属病院 麻酔科
pp.284-286
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201073
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日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)20161)が公開されてから約1年間が経過しました。ガイドライン上の推奨は,推奨,弱い推奨,弱い非推奨,非推奨という四つに分類されています。しかし,これらの推奨は本来四つのカテゴリーに当てはめることが困難な連続的なものを,一定のルールにもとづいて半ば強制的にカテゴリー化しているものです。したがって,弱い推奨と弱い非推奨は必ずしも正反対の推奨ではないことをよく理解して使用することで,より実践的な使用が可能となります。
本稿は,J-SSCG 2016の作成工程を示し,その利用法を概説することを目的としています。したがって,本稿の内容は,J-SSCG 2016における“本ガイドライン作成方法の概略と推奨の解釈”に準じたものです。
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