異職交流インタビュー
『コウノドリ』との対話—漫画家 鈴ノ木 ユウ氏
末盛 泰彦
1
1福岡リハビリテーション病院 麻酔科
pp.3-7
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201025
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漫画『コウノドリ』は産科医療をリアルに描く筆致が話題を呼び,2度のドラマ化も果たした人気作品だ。無痛分娩や羊水塞栓など最前線の話題に斬り込む一方で,患者家族の心の動きも丁寧に描く。では,医療者と患者双方を見つめるその視点は,私たち麻酔科医をどう見ているのだろう。「異職交流インタビュー」第1回は『コウノドリ』原作者 鈴ノ木 ユウ氏との対話から,求められる麻酔科医像を考えてみたい。
作品中の麻酔科医登場を機に鈴ノ木氏のTwitterに感想を送ったところ,意外にも本人からリプライ(返信)が届いた。そこから始まったやり取りの延長線に本インタビューがある。だが「僕でいいんですか」と謙遜を重ねられるうち,失礼ながら「頼りない若者」像を抱いてしまっていたようだ。
会場となった講談社で初めて対面したのは,まっすぐこちらを見据え,穏やかながら言葉に思いを込めるように話す青年。事前イメージとのギャップに動揺を抑えつつ「対話」を始めた。
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