連載 実習の経験知 育ちの支援で師は育つ・4
看護の木
新納 美美
1
1東京大学大学院医学系研究科
pp.1030-1034
発行日 2011年12月25日
Published Date 2011/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101948
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看護職ができるまで
私が最後に勤務していた教育機関は,郷里の新設大学でした。自分を育ててくれた土地に貢献したいという思いと,教育組織の誕生を見たいという思いの両方を抱いての異動でした。地方の小規模な大学ということで,高校訪問などの営業も経験……いまどきの高校生と接する機会にも恵まれました。
関心をもたずにいられなかったのは,ごく普通の高校生がどうやって“看護あたま”になるのかということでした。入学前は“看護に親和性がある”というだけで,頭のなかはごくごく一般的な高校生……それなのに,入学して3年もたつと,発言も雰囲気もなんとなく看護師っぽくなってきます。私は,学生の世界観のなかにどうやって看護が入り込んだのか知りたいと思うようになりました。
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