症例検討 呼吸器疾患患者の周術期管理
気管支拡張症患者の股関節全置換術—術前から術後まで 綿密な計画で喀痰管理を
松成 泰典
1
,
川口 昌彦
1
Yasunori MATSUNARI
1
,
Masahiko KAWAGUCHI
1
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
pp.976-981
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200968
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症例
74歳の女性。身長149cm,体重40kg。関節リウマチによる股関節痛があり,右股関節全置換術が予定された。50歳の頃から気管支拡張症と診断されている。日常から喀痰が多く,特に冬季にはひどい。術前の胸部X線写真では左肺に強い気管支拡張病変を認める。術前の呼吸機能検査では肺活量(%VC)79%,1秒率(FEV1.0%) 65%であった。経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)は91〜92%(室内気)である。現在,プレドニゾロン5mg/日を服用している。
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