連載 治らない咳,どう診る・どう処方する?・8
気管支拡張症の咳嗽・喀痰
中島 啓
1
1亀田総合病院呼吸器内科
pp.1558-1563
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228450
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ポイント
・日常臨床では,「気管支拡張症」は,原因の明らかでない特発性気管支拡張症を指すことが多い.
・しかし,気管支拡張症の患者ではまず原因の有無を評価する.原因があれば原疾患の治療を行う.
・気管支拡張症自体に特異的な治療は存在せず,去痰薬などによる対症療法が主体となる.
・喀痰や湿性咳嗽が急性に増悪する場合は,最初に気管支拡張症の急性増悪の可能性を考える.次に肺非結核性抗酸菌(NTM)症の発症の有無を評価する.
・急性増悪を繰り返す気管支拡張症患者では,マクロライドの投与が考慮される.
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