はへほ調music scene
ブルックナー 交響曲第8番 ハ短調 WAB 108
髪っ照る
pp.288-289
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200810
- 販売していません
- 文献概要
前回はバレンタインデーの夜に流したい曲を取り上げたが,寸分違わず実行した読者の首尾は如何だったろう?非常に興味深いものがある(←陳腐としか言いようのない学会発表に対する,言葉に窮した座長の常套句である)。早くも河津桜が満開を迎え,花見だのホワイトデーだのと世間が浮かれている間も謹厳実直を絵に描いたような日々を送るコラム子,今回は直球勝負で大曲に挑むこととしよう。
西洋音楽に大変造詣が深いと思われる文部科学省の方々がありがたく作ってくださる検定済教科書には決して載らない大作曲家アントン・ブルックナーの最高傑作,交響曲第8番である。きっと霞ヶ関では青少年の健全育成を阻む音楽としてお墨付きを得ているに違いない。しかし,お上の検閲とは縁が無い(老舗旅館の「意地悪おかみ」のように重箱の隅を突くN編集嬢の校閲は日常茶飯事である)music sceneでは,第6番,第9番に続き3度目の登場となる。
Copyright © 2017, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.