症例検討 薬をめぐるトラブル<後編>
スガマデクスの誤投与—エア投与で効果があることも…
山田 知嗣
1
Tomotsugu YAMADA
1
1鹿児島大学医歯学総合研究科生体機能制御学講座 侵襲制御学分野
pp.272-274
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200528
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症例
39歳の女性。身長159cm,体重51kg。子宮筋腫に対して開腹による子宮全摘術が予定された。麻酔は,プロポフォールとレミフェンタニルを用いた全静脈麻酔とし,筋弛緩薬はロクロニウムを用いた。術後はフェンタニルを基本とした経静脈患者管理鎮痛法(IV-PCA)を予定した。閉腹を開始する前,フェンタニル100μgを投与するべきところ,誤ってスガマデクス200mgを静注し,患者に体動が起きた。
外科医から,「Y先生,お腹,硬いんで筋弛緩お願い」と言われた。
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