徹底分析シリーズ アセトアミノフェン
ペインクリニックでの使用法—副作用の少なさ,安全性の高さを活かそう
明石 奈津子
1
Natsuko AKASHI
1
1NTT東日本関東病院 ペインクリニック科
pp.894-897
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200374
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これまでペインクリニック領域では,成人の痛みに対して積極的にアセトアミノフェンを使用することは少なかった。以前はアセトアミノフェンの投与量が,成人で1日最大1500mgまでと制限されていたため,この用量で得られる鎮痛効果は限定的であり,処方する側も鎮痛効果に過度な期待はしていなかった。その後,2011年に用法・用量が1回最大1000mg,1日最大4000mgまで引き上げられたこと,トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠が販売開始となったことにより,ペインクリニック領域でもアセトアミノフェンが脚光を浴びるようになってきた。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の副作用が取りざたされるようになったことも追い風となっている。2013年にはアセトアミノフェン静注薬も販売開始となり,今後,ペインクリニック領域での使用も期待される。
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