連載 ABCD sonography
Breathing:肺エコー
小山 洋史
1
,
讃井 將満
2
,
野村 岳志
3
1湘南鎌倉総合病院 集中治療部
2自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部
3湘南鎌倉総合病院 麻酔科集中治療部
pp.718-722
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200331
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肺をエコーで診る
今や,エコー全盛の時代。「空気の袋」である肺をエコーで診ることが当たり前になろうとしている。肺エコーの文献が散見されはじめるのが2000年前後。それ以降,急速に肺エコーに関する研究報告が認められるようになってきた。気胸,血胸,胸水,肺炎,無気肺,肺水腫,ARDSの診断…,はたまた,抜管成功予測や肺リクルートメント手技の効果の判定に有用,という集中治療領域での報告もある。
肺エコーが最大の威力を発揮するのは,詳細な診断ではなく,まさにこのpoint-of-care ultrasoundにおいてである。決して難しくはない肺エコーの“コツ”さえつかめれば,急性期診療でのdecision makingに大きな武器になることは間違いない。
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