特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅰ 尿路内視鏡手術
■経皮的腎砕石術(PNL)
022 バルーンが割れてカテーテルが抜けてしまった
西田 智保
1
Takayasu Nishida
1
1愛媛大学大学院医学系研究科泌尿器制御学分野
pp.73-74
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102267
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Q 腎盂に3cmの水腎症を伴わない部分珊瑚状結石と,下腎杯に数個の約5mmの腎結石に対しPNLを施行している症例。腎瘻バルーン拡張としてNephroMaxTMを使用して出血もなく,結石もほぼ砕石し回収できた。24Frの腎盂バルーンカテーテルを留置し,止血目的でそのカテーテルを牽引したが,残石があったせいかバルーンが割れ,カテーテルが抜けてしまった。どのように対処したらよいか。
[1]概 説
大きな腎結石に対してはPNLは有効な手術法である。ESWLやTUL,f-TULが本邦でも広く行われるようになってきている中,PNLの重要性が再認識されている。その手技レベルの維持のためには,年間5例以上の手術経験が必要1)との指摘もあるが,広く行われているわけではないのが現状である。
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