徹底分析シリーズ TAVI:カテーテル,そしてチームで治す大動脈弁狭窄症
TAVIの麻酔管理:経大腿アプローチ(TF)—合併症との戦い:術前の評価と予測,術中の迅速な対応が鍵!
角本 眞一
1
Shinichi KAKUMOTO
1
1小倉記念病院 麻酔科・集中治療部
pp.452-459
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200236
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2002年にCribierらが臨床第1例目の報告を行って以来1),経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)は,これまでの標準的な治療法である外科的大動脈弁置換術surgical AVR(SAVR)不能,あるいは高リスクとされてきた多くの症例に治療機会を与える有用な手段として確立されてきた。2010年に発表されたTAVI治療の多施設ランダム化比較試験であるPARTNER trial(コラム1)2,3)の良好な結果を受けて,日本でも2013年10月よりバルーン拡張型のSAPIEN XTTM(エドワーズライフサイエンス社)の23mm,26mmの2サイズの弁が保険償還されており,2014年末までに約1000例が施行された。このSAPIEN XTのアプローチ方法は,経大腿動脈法trans-femoral(TF)と経心尖法trans-apical(TA)がある。本稿ではTF-TAVIについて,当院での自験例にもとづき解説する。
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