症例検討 脊髄損傷患者の麻酔
急性期脊髄損傷患者の頸椎後方固定術—術後の呼吸不全を起こさぬよう周術期管理せよ
村田 正喜
1
,
須田 浩太
2
Masaki MURATA
1
,
Kota SUDA
2
1北海道中央労災病院せき損センター 麻酔科
2北海道中央労災病院せき損センター 整形外科
pp.1160-1162
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200073
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症例
24歳の男性。身長168cm,体重60kg。バイクでの単独事故により受傷し,救急車にて搬送。C5レベルでの知覚過敏,C6以下の知覚鈍麻および三角筋以下の運動麻痺を認めた。頸部X線写真では,C5/6レベルでの脱臼骨折を,頸部MRIでは,C5/6レベルで脊柱管の変異による脊髄の圧迫,上下1分節に広がる脊髄内T2強調領域を認めた。血圧は80/60mmHg,脈拍は48bpmと,神経原性ショックの状態を呈していた。直ちに頸椎後方除圧術および脊柱管再建術が予定された。
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