連載 CVC Anesthistory
鎖骨下静脈穿刺ランドマーク法の原点
徳嶺 譲芳
1
,
佐藤 重仁
2
,
五十嵐 寛
3
Joho TOKUMINE
1
,
Shigehito SATO
2
,
Hiroshi IGARASHI
3
1千葉メディカルセンター 麻酔科
2浜松医科大学 麻酔・蘇生学講座
3浜松医科大学 臨床医学教育学講座
pp.54-57
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102025
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中心静脈カテーテルの挿入を人体で初めて行ったのは,Forssmann(1929年)である。Forssmannは,心臓カテーテル検査を目的に末梢静脈からカテーテルを挿入した。しかし,その実験的試みは,積年,顧みられることはなかった。
一方,臨床で使える中心静脈穿刺法を初めて考案したのは,1946年のDuffyによる大腿静脈穿刺であるが,当時から機械的合併症や感染に悩まされていた。
1952年,Aubaniacは,鎖骨下静脈穿刺法を考案し,医学会に衝撃を与えた。Villafane(1953年)やLepp(1953年),Keeri-Szanto(1956年)などの多くの医師が,この方法の臨床応用にチャレンジした。1966年には,Dudrickが,鎖骨下静脈カテーテルによる完全静脈栄養の有用性を証明した。これにより,鎖骨下静脈穿刺法は臨床医学で不動の地位を得て,現代に至っている。
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