連載 漢方の歩き方 レーダーチャートで読み解く痛みの治療戦略:第5回
おなかを「温める」
矢数 芳英
1,2
1東京医科大学病院 麻酔科
2温知堂 矢数医院
pp.1226-1234
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102004
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
矢:前回は手足の冷え,つまり末梢の冷えには6つの治療戦略(図1)から,どのように戦略を立てればいいのかを説明しました。
荒:「当帰」がポイントでしたね。当帰は,川の水位を増やして,流れをスムーズにする薬でした。
福:6角レーダーチャートは,38.当帰四逆加呉茱萸生姜湯,23.当帰芍薬散,63.五積散を見ました。38.当帰四逆加呉茱萸生姜湯と63.五積散は,まったく別の処方だと思っていたのですが,「体の外側を温める」という点が共通していました。
荒:前回は,外側から温める。外側があるということは「体の内側から温める」戦略もありそうですね。
矢:さすが荒井先生,その通りです。では,今回は「体の内側から温めて」痛みをとる方法について説明しましょう。
Copyright © 2013, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.