症例検討 泌尿器科手術2
膀胱腫瘍に対する膀胱全摘術・回腸導管―呼吸機能検査やBODE indexから,合併するCOPDの病期と重症度を適切に評価する
魏 慧玲
1
,
岩崎 創史
1
Eri GI
1
,
Soshi IWASAKI
1
1札幌医科大学医学部 麻酔科学講座
pp.600-605
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101853
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症例
74歳の男性。身長163cm,体重83kg。高血圧症で内服加療中。喫煙25本/日×54年間で,慢性閉塞性肺疾患(COPD)と診断されている。膀胱腫瘍に対して膀胱全摘術・回腸導管が予定された。術前に800mLの自己血貯血があるが,麻酔導入後の希釈式自己血輸血の依頼があった。術前のヘモグロビン値(Hb)12.0g/dL,努力肺活量(FVC)3.65L,1秒率55.0%,1秒量(FEV1.0)2.01L,動脈血ガス分析(空気呼吸下)で,動脈血酸素分圧(PaO2)68mmHg,動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)48mmHg,pH 7.34。胸部CTで,右肺尖部に多発ブラを認めた。
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