徹底分析シリーズ 最近の癌治療
乳癌の術前治療―乳房温存率の向上を主な目的とする術前化学療法
角舎 学行
1
,
岡田 守人
1
KADOYA, Takayuki
1
,
OKADA, Morihito
1
1広島大学原爆放射線医科学研究所 腫瘍外科
pp.140-142
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101448
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
乳癌の術前治療は,術前内分泌療法と術前化学療法とに分けられるが,術前内分泌療法についてのエビデンスは,まだ十分に集積されているとはいえない。一方,術前化学療法は,1990年代に入って積極的に行われるようになった。そのメリットとしては,腫瘍が大きく乳房温存術が困難な症例に対して温存術を可能にすること,腫瘍に対する薬物の効果を観察することもできること,などである。
本稿では,乳癌術前化学療法の概略と種類,副作用と麻酔に及ぼす影響について簡単に説明する。
Copyright © 2012, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.