徹底分析シリーズ 最近の癌治療
周術期のせん妄の診断と治療―術前からリスク因子に対応し,必要に応じて薬物治療を
矢野 智宣
1
,
内富 庸介
1
YANO, Tomonobu
1
,
UCHITOMI, Yosuke
1
1岡山大学病院 精神科神経科
pp.144-148
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101449
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せん妄は臨床上しばしば遭遇する病態であり,その有病率は全入院患者の10~30%,術後患者の51%,入院中の癌患者の25%,癌末期患者の80%にも達する1)。また,入院日数や生命予後,認知機能に対する影響があることも明らかになってきている。このため周術期においても,術後せん妄を予防し,また早期発見,早期治療を行うことが重要になる。
本稿では,癌手術に特有の患者の心理状態,手術と周術期管理との関連なども含めて,せん妄の診断・治療の実際について解説する。
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