to the Editor
歯科医療の実情に適合した救命救急処置について考える
怡土 信一
1
,
横山 武志
1
ITO, Shinichi
1
,
YOKOYAMA, Takeshi
1
1九州大学大学院歯学研究院 口腔顎顔面病態学講座 歯科麻酔学分野
pp.1242-1244
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101414
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近年,一次救命処置の重要性が認識され,歯科分野でも,緊急時対応の重要性に対する意識の高まりから,救命処置講習会に参加する歯科医師や歯科医院スタッフが増えている。しかし,現在国内で開催されている救命処置講習は,日常生活のなかで突然に倒れた患者を想定しており,開業歯科医院の治療環境には即していない。例えば,歯科医院はデンタルチェア上で診療を行うが,偶発症が発生した際に,デンタルチェア上の患者に適切に救命処置ができるか?患者を床上に移すべきか?もし,人手が少なく,患者に肥満があって移動が容易でない場合はどうするか?歯科医院における救命処置には,不明確な点も多く,解決しなければならない問題がある。
本稿では,全国に約7万か所ある開業歯科医院という環境の特殊性とそこで起こり得る緊急事態の特徴を提示し,歯科医院での救命救急処置のあり方について述べる。
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