症例検討 麻酔でよく用いられる薬物の副作用
オピオイドによる悪心・嘔吐―中/高リスク患者には術前からの予防対策が肝要
宮脇 有紀
1
,
白神 豪太郎
1
MIYAWAKI, Yuki
1
,
SHIRAKAMI, Gotaro
1
1香川大学医学部附属病院 麻酔・ペインクリニック科
pp.384-388
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101207
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症例
34歳の女性。身長161cm,体重52kg。左前十字靭帯損傷に対して,靭帯再建術が予定された。「車に酔いやすい」というほか,特別な既往歴はない。硬膜外麻酔併用全身麻酔を予定した。
腰部硬膜外麻酔を行い,術中には0.75%レボブピバカイン(ポプスカイン)を用いた。全身麻酔はプロポフォールとフェンタニルで導入し,ラリンジアルマスクを挿入した。術中はセボフルラン,酸素,空気で維持した。術後鎮痛は局所麻酔薬とフェンタニル混合液による硬膜外鎮痛とした。術後30分ほどして患者が悪心・嘔吐を訴え,その後に嘔吐した。
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