徹底分析シリーズ 素朴な疑問―これにて26件落着!
15件目―食道挿管を最も早く発見する方法は何か
三宅 隆一郎
1
MIYAKE, Ryuichiro
1
1明石医療センター 麻酔科
pp.336-337
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101190
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●ポイントは,まず食道挿管を疑うこと
食道挿管は気管チューブが正しく留置されていないことを疑い,いくつかの方法でそれを確認することによって診断される。食道挿管を迅速に診断するうえで最も重要となるのは,食道挿管を“疑う”ことである。
食道挿管を疑うべき状況といえばズバリ,気管チューブが声門を越えて気管内へ挿入されていく様子を,自分の目ではっきりと確認できなかった場合である。開口や頸部可動性の制限,あるいは小顎症など,解剖学的構造が原因で喉頭展開が不良である場合や,口腔から咽頭に異物,分泌物,出血がある場合,また患者の体動や防御反射で喉頭鏡操作が難しい場合などでは,首尾よく挿管できたと思っても,一応食道挿管を疑ってかかるべきである。
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