症例検討 鎮静
帝王切開中の鎮静:高度な技量と精神的度量で妊婦の恐怖を取り除く
矢野 武志
1
,
恒吉 勇男
1
YANO, Takeshi
1
,
TSUNEYOSHI, Isao
1
1宮崎大学医学部 麻酔科
pp.168-171
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101144
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症例
17歳の女性。妊娠38週。身長158cm,体重65kg。児頭骨盤不均衡の診断で,帝王切開術が予定された。術前診察時に手術に対する不安を強く訴え,全身麻酔を希望した。母親同席のもとに胎児や母体に対する影響やリスクを説明し,なんとか脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔(脊硬麻)の同意を得た。しかし,手術室入室時に手術が怖いと泣き始めた。穿刺部位に局所浸潤麻酔を行う際は「痛い!」と大声で叫び,体動で穿刺のための体位がうまくとれない。
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