症例検討 麻酔歴に問題がある患者のインフォームドコンセントと麻酔 2
気道確保困難の前歴がある患者
DAMを制する者は…麻酔を制す?!開口の程度から挿管用デバイスを選択
増田 美奈
1
,
上村 裕一
1
MASUDA, Mina
1
,
KANMURA, Yuichi
1
1鹿児島大学医学部 麻酔・蘇生学講座
pp.876-879
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101020
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術前外来で紹介がきたときに最も悩むパターンの一つが,原因不明の挿管困難である。麻酔科医にとって麻酔導入時の気道確保は最大の関心事の一つといってよく,CVCI(cannot ventilate cannot intubation)を避けるために,ASAも2003年にdifficult airway algorithm(DAM)を発表している(874ページ図A)。
いかにして安全かつ確実に気道確保をするか,もしくは気道確保しないですませられるか。“To do, or not to do : that is the question.”気分はハムレットである。
麻酔関連偶発症例調査によると,麻酔管理に起因する心停止の約1/4,死亡原因の約1/2が換気・気道のトラブルに伴うものである。
「DAMを制するものは…麻酔を制す?!」のかもしれない。
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