症例検討 電解質異常とその治療(その2)
薬物による医原性低マグネシウム血症:症状がないからといって,欠乏状態がないことにはならない!
出田 眞一郎
1
Shinichiro IZUTA
1
1神戸大学医学部附属病院 集中治療部
pp.372-375
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100913
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症例
54歳の男性。身長168cm,体重76kg。末期の肝硬変に対して,生体部分肝移植術が施行された。術後経過は良好であり,手術翌日には抜管された。術後第2日に不整脈および意識障害を認め,続いて全身痙攣をきたしたため,再挿管のうえ集中治療を継続した。シクロスポリンは,トラフ値200mg/dLを目標として術直前より投与されていた。再挿管時の血液検査にて,低マグネシウム血症(0.7mEq/L)を認めた。
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